師走

今年も残すところ数日となり、毎年のことだが、どこのライブハウスでも大盛り上がる”年越しセッション”というやつに、一度くらい参加してみたいなぁと半分思いつつ、両親の待つ雪降る新潟に、笑っちゃうくらい着ぶくれして帰る。

やっぱり、大晦日は絶対に家族と一緒にいたい。

 

今年ほど、日本人である事、世界の中の日本という国について考えた事はなかった。

 

未曾有の災害、言葉を失うような悲しい犠牲と見えないものへの不安と恐怖。

インターネットで流れる情報は、真実と憶測と虚偽がごちゃまぜで、”御用学者”なんていう奇妙な言葉も初めて知った。権力者におもねる学者という意味だという。

そういえば以前、東京都副知事で作家の猪瀬直樹さんが、「.....日本のシンクタンクは役所の下請け機関と化しているので、○○省に逆らうような仕事はできない.....」( 猪瀬直樹著『空気と戦争』2007年 )と言っていた。

日本の頭脳は、一体どうなっているのかなぁ......。

 

リーダーとしての政治家の資質、安保に基づくアメリカとの絆、自衛隊のとてつもない価値の重さと曖昧さ、そして、世界中で絶賛された被災地の方々のふるまい。

同じ日本人である事を誇らしく思う一方、遠く離れた東京のスーパーではいろいろな物が買い占めでなくなったり、心ない発言や差別で、苦しんでいる人をさらに傷つける人たちがいた。

 

中国、韓国やロシアの、国家としての本当の顔。

北朝鮮も今後どういう行動にでるか予測が難しい。

日本、大丈夫か~?

 

3.11からずっと、疑問や憤り、もどかしさや諦め、不信感や警戒心、そんな負の感情が徐々に積み重なってきた。

いろいろな思いがぐるぐる頭の中を駆け巡り、出口もなく色褪せていった。

 

だから、大晦日は絶対に家族と一緒にいたい。

「え~、また紅白歌合戦みるの~?」とか文句を言いながら、父や母の顔をそばで見ていたい。