グランドピアノ

小さい頃にピアノを習っていたが、家にあるのはアップライトのピアノで、先生のお宅もアップライトだった。

年に一回、発表会のステージでグランドピアノを弾かされるのだが、鍵盤は重いし音の聞こえ方も違うし、どうしていつものピアノで弾かせてもらえないのか不思議で残念だった。いつもはもうちょっと上手に弾けるのに、、。

 

反抗期にピアノを投げ出した後は音楽をやめようとまで思ったけれど、何故か今、ピアノを弾く事が仕事になった。

新潟に戻ってから、ライブは月に一度か二度くらいしか出来なくなってほぼ失業中だが、だからかもしれない、ライブではグランドピアノを弾きたいと切実に思うようになった。

 

鍵盤のしっかりした重さ、包まれるように広がる豊かな音。

長く電子楽器を弾いてきたせいで弱くなった指に力がついてきて、ようやく本物の楽器を鳴らせるようになった。

小さい頃には分からなかった楽器の魅力に、やっと感動できるようになった。

 

たぶん、こんなに気付くのが遅い人は音楽の世界で滅多にいないと思う。

回り道をし過ぎたのは事実だけれど、今はこれからの事を考えればいい、これからたくさん感動すればいいのだと思う。

 

4月から、グランドピアノがあるお店で月1ライブをやる予定です。

お店は探索中、まだ未定です()