数学

高校卒業まで使った机の引き出しをひっ張り出したら、黄色く変色したテスト用紙がまとまって出てきた。赤鉛筆でマルバツと点数が付いていて、どうやら高校3年生の期末試験らしい。

国語や英語、何故か化学でなかなか健闘しているのだが、数学の答案用紙を見て思いっきり吹き出した。

ほぼ壊滅....数字と数式は一応たくさん書いてあるのだが、問題の意味もよく分かってなかったんじゃないだろうか?

ドイツ語の問題に英語で答えようとして悪戦苦闘した、みたいな、、()

そっか!

大学受験にあたり、担任の先生に「田崎は数学、捨てろ(-_-)」とお墨付き()をもらったんだった。

数学の授業は高校3年間、ほとんど知らない国の外国語の授業だった。

 

だいたい受験勉強というのをちゃんとやった記憶がない。

押し入れから『大学受験通信講座』なんていう定期的に送られてくる雑誌がごっそり出てきたが、どうも最初に一回解答用紙を送ったきりで、あとは毎回、"たゆまぬ努力があなたを成功に導く" "毎月の積み重ねが大事なのだ!" みたいな叱咤激励のPC打ち出しカタカナ文が出版社から来ていて、それも先方が根負けしたようだ。

通った高校は進学校だったから周りの受験勉強熱はかなりヒートアップしていたと思うが、ひとりっ子で競争なんて経験した事がなかったし、私がせっかくヤル気になると母が部屋にやって来て「ドライブ行こう~」なんて言って誘惑する。

この親の言う事を聞いてたら駄目になってしまう!と危機感を持ったものの、結局、深夜放送を聴きながらダラダラと好きな学科の勉強しかしなかったような、、。

 

まぁ何とか大学に入れたし、その後の人生で三角関数や微分積分が必要になった時がないから、このまま数字の世界には縁がないと思っていた。

ところが先日、NHKで『神の数式』というドキュメンタリー番組をやっていて、理論物理学の学者たちが数式を駆使して最先端の理論を導き出そうとしていた。

この世は11次元だというのが現在主流だそうだ。

11次元って、、。

いやぁ、何だか凄いなぁ。

宇宙の真理が数字と数式で解明できるなんて!

数字の持つ魔力みたいなものを生まれて初めて感じてゾクゾクした。

 

もっと頭が良かったら、11次元ていうのを理解したかったなぁ。

福山雅治が毎週書きなぐっていた数式が一体なんだったのか、分かるだけでもけっこう楽しそうだし、、。

今度生まれ変わるんだったら、理論物理学者っていいかもなぁ。

高校に入ったらちゃんと数学の宿題をやって、受験勉強もちゃんとやって、、。

 

しかしそもそも理論物理学者って、うんと小さい頃から友達の誕生日とか電話番号とか苦もなくメモリーするような子どもがなるような気がする。

ま、なんかやっぱり異次元だな、、()