2014年

12月

14日

駅前商店街

駅前商店街にあるお肉屋さん。

店主のおじさんご推薦の、私にしてはちょっと高級なロースハムが大好きで時々買い物に行く。

おじさんは、秤(はかり)の上にポンと乗せた肉がちょうど注文通り200gだったりすると、真剣な自慢顔で「凄い!」と言うので、私も真面目に「凄い!」と答える。

時間がある時はちょっと世間話をしたり、最近の若者がなかなか結婚しない事についておじさんの持論(笑)を聞いたりする。

冷蔵ケースの中に綺麗に並んだ肉を眺めるのが妙に好きなのだが、観賞している訳にもいかないのでいつも少し慌てて注文する。


以前は八百屋さんも近くにあって、スーパーよりずっと安い上に、売れ残りそうな高級果物や自家製焼き芋をただでくれたり、ほうれん草の選び方とか美味しい茹で方とか”まめ知識”を教えてくれた。

たまに、見た事のない珍しい野菜が店頭にあったりして、ある時、知ったかぶりをして調理法をちゃんと聞かずに買ってきてとんでもないことになった(笑)。

(東日本大震災の後、八百屋さんは店じまいしてしまった...。)

 

商店街をもうちょっと行くと、夫婦で経営する小さなパン屋さんがあって、フランス映画で見たカンパーニュという田舎風パンを初めて買ってみた。ぎゅっと重くつまった食感で、かみしめるとパン独特の香りが口の中いっぱいに広がる。イチジク入りのカンパーニュが”今のお気に入り”だ。

私が父の介護で新潟に帰る事になった時、奥さんは遠くにいる実家のお父さんの事と重なったのか、目に涙をいっぱい溜めて「介護、頑張って下さいね。」と言ってくれた。

 

私は『イオ◯』とか『ヨー◯ドー』とか、大型ショッピングセンターってのが苦手だ。

商品について尋ねても、「ちょっと聞いてきます!」なんて言ってバタバタ駆けていく店員さん相手では買う気も失せる。パートやアルバイトだから仕方ないんだろうけど、、。

行けば何でもかんでも買える大型ショッピングセンターは便利で効率的だけれども、商店街の小さなお店で、商品について意外な知識を教えてもらって感心したり、馴染みの店主のおじさんに「よ、美人!」なんてお世辞を言われて顔を赤くしたり、福引きの券をサービスで多めにもらって大喜びしたりなんて方が、私は好きだ。

物を買うという行為が、単なる物とお金の交換ではちと寂しい気がする。文化的じゃない気がする。( 文化って何かを感じる事の積み重ねだと思うから。)

コンビニで買い物をすると妙にわびしさを感じるのは、そこら辺に原因があるのかもしれない。

ただ物とお金を交換するなら、いっそ人間を介さないネット販売みたいな方が私の場合は精神的に良いと思われ、我ながら”変な人”の部類に入るんだろうなと考えたりする。

時代の先端と思われるコンビニや大型ショッピングセンターにちっとも魅力を感じないのは私だけなんだろうか?

 

月に一度新潟に帰ると、ローカル線”越後線”の電車の窓から、大型ショッピングセンターの巨大駐車場にびっしり並んだ車が遠くに見える。

自分とは全く関係無いのに、いつもちょっとだけ寂しい気持ちになる。