2015年

5月

14日

マスターの受難

2月8日の深夜、ライブから帰って「さぁ、お疲れ!」と、めちゃくつろいでスマホのメールをチェックした。

一杯飲んでほんのり赤くなった顔が一気に青くなった。

J.J.Nashのマスター・Kenさんが事故にあって、集中治療室でメールも打てない状態だという。

関係ミュージシャンたちは、翌朝になるとお互いに連絡を取り合って情報を探ったが、誰も詳細を知らない。

私は最悪の事態を考えて、月一回新潟に行っている間に何かあったらどうしようとずっと気が気ではなかった。

 

45日、FBにマスターの書き込みがあった。

一時は、首から下が完全麻痺と危惧されたが順調に回復し、今は筋力トレーニングと手のリハビリに励んでいるとのこと。

明るくイェーイ!な感じで、それを読んだ時はどっと身体から力が抜けて、Nashと関係無いたまたま一緒にいたミュージシャンたちに、実はさぁ~、と長々と解説してしまった、、。

 

ツッチーと連絡をとって、マスターのお見舞いに行く事にした。

ツッチーは長野のりんごのお菓子、私は老舗のおせんべい、およそミュージシャンらしからぬ差し入れ(笑)を携えて病室をのぞくと、ベッドに横になっていたマスターは、

「お~っ!」

と驚いて、めちゃめちゃ喜んでくれた。

広いラウンジに移動して( マスター、普通にスタスタ歩いてるし....笑 ) 、いろいろ事情を聞くうちに、これは本当に非常事態だったのだと分かった。

マスターは強運の持ち主で、でも、まだこれからトレーニングとリハビリは相当大変なのだ。

ツッチーが、私よりももっともっと超最悪な事態を考えていた事を告白して、”あんたねぇ....”と三人で笑った。

でも、ツッチーは本当に怖かったんだなぁ、みんなで笑えて本当に良かったと私は思った。


マスターが時間を気にしていて、なんでかなぁと思ったら、4時からギターの練習の為にお部屋を借りているんだって。

またまた、スタスタと(笑)三人で移動して、説明室のような小さなお部屋に落ち着くと、やおらマスターが隅に置いてあったケースからギターを取り出した。

J.J.Nashで何回も聞いているマスターの歌とギター。

指は思うように動かないしマイクも無い、廊下の音も筒抜けで拍手もない。

でもどうしてだろう、今まででとびっきりかっこいい演奏だった、お世辞じゃなく。

ツッチーも同じ事を言っていた。きっと私と同じ事を感じたのだと思う。

 

音楽をやれる、この手で楽器を演奏できる、その事に、マスターと一緒に心の底から喜びと感謝を感じたのだ。

 

帰り際、受付の脇に白いグランドピアノが置いてあって、マスターとツッチーが弾け弾けというので、恥ずかしながら(^ ^;; 2曲弾いた。

最高のお見舞いだ!とマスターが言ってくれたのが、最高に嬉しかった。