ハロウィン2016

インターネットではこの時期、渋谷のハロウィン仮装イベントの記事が毎年恒例になっている。

とにかくもの凄い盛り上がりで、写真を見てもみんなの力の入れようが怖いくらいだ。

繁華街にはオレンジかぼちゃとおばけのグッズがあふれ、これでハロウィン・ソングまで登場したらクリスマス以上かもしれない。

まぁイベントの方向性(笑)はだいぶ違うけど、、。

 

先日、新潟で友人と会った時も飲食店の店先はもちろん、医療クリニックまでハロウィンデコレーションで飾られていた。

「ハロウィンの意味、分かってやってるんでしょうかねぇ....。」友人が思わずつぶやいていた。

そういう私も、通販で可愛いハロウィン・ソックスセットを買い込んで、どれから履こうかにやにや悩んでいる。

日本人はとりあえずお祭りが大好きなのだ。

 

こんなに盛り上がる前、ハロウィンという西欧の風習が物珍しかった頃の事だ。ライブの仕事が終わって深夜の地下鉄に乗っていた。

渋谷駅で、4〜5人の若い女性たちが慌ただしく電車に乗ってきた。

全員が看護婦らしく、白い制服はびっくりするほど血染めで顔はあちこち傷だらけ。髪もぐしゃぐしゃで、乗車するなりぐったりと座席に倒れこんだ。

私は、何かとんでもない事故か事件が起こったのだと思ってめちゃくちゃ緊張した。

でも乗客はほとんど無関心で、そのうち看護婦たちが「A子、どうしたの?』「先帰ったよ。」「ふ〜ん、、。」てな仲間内の業務連絡を始めたので、私は訳がわからず謎の集団をただ眺めていた。

ちょっと考えれば、夜中の電車に白衣ってのは明らかにおかしいのだが、、。

 

後から、ちょうどその日はハロウィンだったと知った。

彼女たちは渋谷ハロウィンの先駆けコスプレーヤーだったのだ。

 

今では、小池百合子都知事がリボンの騎士になり、三越のライオンもとんがり帽子をかぶる。

面白そうな事には飛びついて、とことん盛り上がる日本人だ。

ハロウィンは、日本古来の妖怪趣味とお祭り気質に絶妙にマッチしてすっかり定着した感がある。

 

きっとこれから、日本独自のお祭りに進化していくのだろうなぁ、、ホラーファンとしてはちょっと期待したいところだ。