受難の年明け -Part2-

先月11〜12日に新潟市を襲った驚異的な大雪。

 

市郊外にある実家が心配で、東京でニュースを見ているのがどうにももどかしかった。

翌日午後、さっそく新潟駅に到着すると雪は既にやんでいた。

 

越後線(ローカル線)に乗ろうかちょっと迷ったが、バスで寺尾に向かうことにした。

全ての車はノロノロ運転で、一体いつ帰り着くのか分からなかったが、線路の途中で列車が止まるよりはずっとましだ。

路肩は除けられた雪がうず高く積まれて土手のようになっており、道路上も雪でザクザクしている。

乗客の乗り降りは、歩道からバス乗降口までひと山-除雪された雪の山-を越えなければならず、普段の倍くらい時間がかかった。

 

ようやく自宅近くのバス停で降りて、雪に足を取られそうになりながらよろよろ歩いて家に着いた。

家の前の道路は除雪車が通ったらしく、車一台は徐行できるくらいになっていた。近所の家々は雪かきを既に終えて、特に車庫の前の雪はきれいに除けられている。

新潟で車は文字通り”足”であるから、車が出せないとなると仕事まで休まなくてはならない人もいるそうだ。

 

私の家は、道路から5段くらい石段を登ってちょっとのところに玄関がある。

その石段前に、まるで”通行止め”と言うように雪の小山ができていた。

除雪車が退けた雪が私の肩のあたりまで積み上がっているのだ。

石段から玄関までは綺麗なスロープ状の雪原(笑)になっていて、美しかったがとても我が家とは思えなかった。

1メートルくらい積もったんだろうか。

 

さて、どうやって玄関にたどり着こうかと考えた。

両手に荷物。スコップ無し。我ながら甘かったなぁ、、ここまでとは想像していなかった。ご近所さんは留守みたいだし、、。

どう考えても、体当たりで進むしかないわけで、雪をかき分け足を踏ん張り体で道をつくるという過酷な雪中行軍になった。

 

ようやく玄関に着いた時には、息はハァハァ全身雪まみれで、普段こういう時にはどこか笑っちゃう自分がいるのだが、この時ばかりは悲壮感満載だ。

何故なら、これから更に過酷な作業が待ち受けている。

 

玄関に置いてあったスコップを持って、それから一時間半、一心不乱に雪かきをした。右手の親指の皮が、スコップのせいで擦り剥けたのにも気がつかなかった。

「もう、あとは明日!」と思って長靴を脱いだ瞬間、もの凄く大変な事を思い出した。

 

先月、帰省した時のガス漏れ-ハクビシン騒動。(1月11日記事)

あの時、作業してくれたガス会社の人が「ガスの元栓は、東京に帰られる時に閉めた方が良いですね。」と言ったので、今、家中のガスは出ない。そして、ガスの元栓は台所の裏、雪かきをした前庭からずっと離れた所にあるのだ、、。

 

もうね、、。身体は既に『今日の作業は終了!』モードになっているのに、否応なくまた現場に駆り立てられるという、、。

余計な事は考えず、ただもくもくと台所裏のガスの元栓を目指して雪を掘り進んだ。

 

結局まる3時間、気力・根性で頑張った....o_o

中庭のほうは、庭木が既に折れていてもう諦めるしかない、本当にこんな雪は生まれて初めてだと思った。

 

FBに今回の事を書いたら、ハクビシン騒動も知っている友人が、”天は田崎さんを見放してしまわれたのか、、”とコメントを書いてくれて思わず笑ってしまった。

ほんと”なんでだよ〜”と、思った。

 

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コメント: 4
  • #1

    ぅぉ (水曜日, 07 2月 2018 01:04)

    ほんとうに お疲れ様でした。

  • #2

    michiko (水曜日, 07 2月 2018 05:34)

    体力があって、ほんと良かった(笑)。
    いざという時の為に体は鍛えておかなくちゃ、と思いました。
    でもきっと、喉もと過ぎれば....になっちゃうんだろうなぁ、、。

  • #3

    ぅぉ (水曜日, 07 2月 2018 17:06)

    天は〇○を見放す のくだりは、田崎さんが、八甲田山雪の行軍とか
    どこかに書かれてたか、ライブバーとかでおっしゃってた記憶があって
    映画のセリフを思いだしたのですよ。 見てないけど。
    CMで繰り返しあのセリフは言われたたのを思い出したのです。

    とにかく、ご無事でなによりです。

  • #4

    michiko (水曜日, 07 2月 2018 18:26)

    八甲田山の映画、むかし見ました〜。
    そっか、そんなセリフがあったんですね!ほんとにあった実話で悲愴感ひしひしの重い映画でした。
    あれに比べたら、私なんて大したことなかったなぁ、、と今だから(笑)思えます。