ひとりごと

父と母と私、居間で朝食を食べながらTVを見ている。

父はたいてい、老眼鏡をかけて新聞を読んでいて、時折りTVの方に目をやる。

 

ニュース      私「このアナウンサーの眉毛が凄い!」

                  母「うわー、ほんとだー。」

 

朝ドラ 私「こういう時にこんな事言うはずないじゃん、脚本家とか何を、、」

    母「面白いんだから黙ってれ!」

    私「だって、★〆※↓∞〓・・・」

 

ワイドショー 私「このコメンテーター、変なことばっか言う。」

       母「あ、あべちゃん、、♡」

       私「おかしいよ、こういう報道のやり方は。★〆※↓・」    

 

父「、、お前たちはTVぐらい黙って見てられないのか!」

 

昔から、TVに向かっていろいろ喋っていた。

東京で一人暮らしの時でも、驚いたり褒めたり怒ったり文句を言ったりしていた。

( 国立市在住の時までは、部屋に大きなTVがあった。)

TVに話しかけるようになったらヤバい」というのは聞いた事がある。

オバさんになった証拠とか閉鎖的な環境がそうさせるとか友だちがいないとか、、。

まぁ、そういう指摘はある程度、当たっていたりする。

 


DVDで映画を見る時は、更に(無駄に)熱が入る。

JFK』(米・オリバー・ストーン監督)を、たまたま遊びに来た友人と一緒に観た。

大事な場面では何回も止めては戻し、自己流解説を滔々とやるので、友人が驚くのを通り越して呆れていた。

「田崎くんは、いつもこうやって映画見てるの?」

「うん、そうだよ!大事な場面は何回も見直すの。」

「ふ~ん、、。」

 

暗殺直前のケネディ大統領夫妻

(Wikipediaより)


実際は好きな映画の時だけだし、最初の一回はさすがにスルッと鑑賞するのだが、『JFK』のような衝撃作だと、人が一緒にいようがいまいがなんだかんだ考えだして、そのうち口からああだこうだと出てくる。

友人からすれば、ただただ迷惑なだけなんだが

 

私は、普段の会話で”お喋り”と言われる類いの人ではないと思う。

黙っていて済むのであれば、敢えて話したいと思わない。相手の話を聞くのも好きだ。

でも、自分が興味のある分野については”語りだす”習性があるのは、近年、自覚するようになった。

人としてどうなの?って観点から言えば、気付くのが遅過ぎたし、自覚したからって治る訳ではない。

気をつけてはいるけど時々危ないし、”後悔先に立たず”な時もある。

その意味で、このブログを書く事は救いだ。命綱と言ってもいいくらい大事だ。

ひとりごとを文章にする時間は、私にとって、なくてはならないものになっている。

 

昨年、友人と旅行に出掛けた時に、

「あなた、寝言でなんか喋ってたわよ。」と言われた。

寝ている時までひとりごとを言ってるヤツって、、ほんといったい、、(怖)。

 

頭の中でいろいろな事がぐるぐるわしゃわしゃする心がにわかに落ち着かなくなるひとりごとを言う or ブログを書くちょっとすっきりする。ここ数年は、このパターンで落ち着いているようだ。

 

私は、政治や国際情勢の話に興味があるのだが、この分野に関して言えば、インターネットで様々な人たちが発信している。

豊富な知識と実績があって賢い人、評論家ではなくて実際に起きていることを事実として正しく分析できる、理路整然と”語れる”人が数多くいて、そういう人の話をいつでも聞くことができるという事が実に楽しい。

頭がぐるぐるわしゃわしゃする暇もなく、こちらがああだこうだと言う必要もなく、いろいろな疑問が納得のいく説明で気持ちよく解けていく。

こんなふうに、難しい事を簡単に分かりやすく話せるなんて、本当に凄いなぁと感心する。ファンになってしまう、、。

例えば『虎ノ門ニュース』。

時に過激な発言も飛び出すが、ほぼ毎回、”目から鱗”だ。

 

あ、最近、髪型を変えたのは有本香さんとは関係ないです、、(笑)。

 

 

ただ、文学や音楽、絵画や映画とか感性に関するものについては、それぞれが”ひとりごと”を言うしかないと思っている。

評論家が何を言おうが、その作品の価値は、それに触れた人が決める事だと思うから。

そして、その感覚を共有する事は、商業的には意味があるのかもしれないが、私個人としてはあまり興味がない。

オバさんだからか、閉鎖的な環境がそうさせるのか、友だちがいないからか、その理由はよく分からない。

とにかく、目の前にある作品--アカデミックなものでも大衆文化・ゲームのようなものでも--それに対してすべからく個々人がひとりごとを言うって事で良いのだと思う。

 

大物評論家やステマや時代の空気に流されずに、自分の言葉で意見を言う。そういう方法が、現在、ネットで可能になっている。

悪用する輩も当然いるのだろうが、ネット民のリテラシーは相当なもので、変テコなものは自然に淘汰されていく。

嘘や悪意はみんなが気付く。意見を共有したい人はすればいいし、放置でもかまわない。

多様な価値観を認めつつ、偏らない公正な評価を模索する。そういう動きがあらゆる分野で起きつつあると思う。

 

改めて、面白い時代に生きているなぁ、と思う。この時代に生きていることに心の底から感謝したくなる。

 

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コメント: 9
  • #1

    ぅぉ (月曜日, 29 4月 2019 22:18)

    わてくし、家で、ラジオ聴いたり、youtube動画見ているとき、突っ込み入れたり
    してますが、何か? w

     ちなみに、JFKを一緒にご覧になったお友達、女性に君付けで呼ぶって、
    何か、ジェントルでダンディな大人なイメージですな。私は51になっても無理な
    感じです。

  • #2

    michiko (火曜日, 30 4月 2019 07:21)

    ぅぉさん、この件でも”お仲間”?(笑)
    ネットでたまたま、そういう一人突っ込みの話が出ていて、結構たくさんの人が自分もやってるって言ってました。程度の問題ですかね、、。

    JFKのお友だちですが、大学出たてでYAMAHA音楽教室の先生になった時、同僚の先生たちが、なぜかお互いに君付けで呼んでました。
    ほんと何故なんだろう? 女性ばかりの職場でしたが、、。

  • #3

    ぅぉ (火曜日, 30 4月 2019 22:55)

    あら、お友達、女性だったのですね。 てっきり男性かと  失礼しました。

  • #4

    michiko (水曜日, 01 5月 2019 09:45)

    改めて考えてみると、これも『遊星からの物体X』と同じだったかも。
    女友だちが遊びに来てるのに「すっごい映画だよ!絶対、絶対、びっくりするよ!」と、無理やりな鑑賞会だったような、、(笑)。
    やっぱり、友だちいなくなるよなぁ、、。

  • #5

    ぅぉ (水曜日, 01 5月 2019 11:22)

    オススメ 位が丁度良いのかも。 作品の見方は人それぞれ。
     昨日ツタヤさんで、旧作 ホラーコーナー見たら、邦画コーナーは、
    アイアムアヒーローが1位でした。いゃいゃこれゾンビ出てくるけれどホラーじゃ
    ないでしょ。 以前、田宮さんにオススメして楽しんでいただいたご様子でしたよ。
     3位に残穢 が来てました。 田崎さんご覧になられましたか?

     洋画コーナーは、ITが1位でした。 リメイク版キャリーが8位でした。私がキャリー
    見たのは女優さん目当てでしたからね。w て言うか、リメイク版キャリーも
    ホラーじゃない気がする。  クロエちゃん、モールス、キャリーに続き、
    サスペリアのリメイクにも出演のご様子、すっかりホラー女優さんになってもうた。w
     レンタルでたら借りてみます。

  • #6

    ぅぉ (水曜日, 01 5月 2019 11:27)

    あっ! そう言えば、 オススメ映画もう1本 劇場版 若おかみは小学生! です。
    幽霊2人出てきます。 魔族ていうか鬼1人出てきます。 ただ、全く怖くない。
    その代わり、泣きます。 涙止まらなくなります。    以 上

  • #7

    michiko (水曜日, 01 5月 2019 18:43)

    サスペリアのリメイク版。虎ノ門・居島さん、怒ってましたよ〜激おこ、、。
    やっぱりサスペリアにしろキャリーにしろ、一作目が凄過ぎたから、よっぽど良いものを作らないとほんとのホラーファンは許しません!(笑)
    いくら女優さんが綺麗でもダメです!

    あ、へレディタリー、見ました ^ ^
    う〜ん、そう来たか、、って感じですかね。この手の異端の支配者・新たな支配者って概念は、けっこう以前からホラーの題材です。
    新作で見たんでじっくり何回もって訳にいかなかったので、軽々に意見は言えないですが、オーメンと思想体系的には近いかもって思いました。
    また時間を置いて、ゆっくり見たい映画ではありました。

    若おかみは小学生!って、タイトル、もうちょっと何とかなりませんかねぇ...(笑)。たぶん、見ない、、。

  • #8

    ぅぉ (木曜日, 02 5月 2019 06:59)

    そうですか〜 サスペリアダメですか。
    キャリーについては、世の中はホラーとして認定しているようですが、私は
    リベンジモノとして見ました。 そう「キルビル」と同列です。ww
    一作目キャリーについて、映画評論家の町山さんは『何といっても、主人公の
    キャリーの顔が怖い』などとおっしゃって、きゃっきゃ きゃっきゃ話されてましたが
    それは何か失礼なのではないかと・・・

    ヘレディタリー 複数回大丈夫ですか? 私は1回でお腹いっぱいでした。
    ホラーの文脈として語れるエピソードなのかどうなのか不明ですが、作品半ばの
    事故。 衝撃的過ぎて胸が悪くなる、と言いますか、巻き込まれる側のママンと
    長男君の言動が気持ち悪すぎなんですが。
    これは、あれですか? 監督さんの手練にまんまとやられてる感じなのでしょうか?

  • #9

    michiko (木曜日, 02 5月 2019 07:12)

    旧作扱いになって一週間とか借りれるようになったら、じっくり分析してみますね(笑)。
    あ、ホラーじゃないけど、『ブラックスワン』がすごく良かった、、。ごちゃごちゃ感と訳わからん中で、一気に最後まで観ている人を引っ張っていく。
    良いホラー作品が持つ緊張感と相通じるものがありますな、、うん。

    残穢とITは、もう旧作になったかなぁ?