今さっき、新潟から帰ってきた。今回はだいぶ長い帰省になって、あっと言う間の2週間だった。
ブログの更新も久しぶり....。
昨年暮れのある忘年会で、2013年に向けて漢字一文字をそれぞれ書く、というのをやった。
『進』や『攻』、『愛』や『安』....。みんな世の中や自分自身に対する願いや抱負を書いた。
私が書いたのは、『和』だ。
咄嗟に書いたのだが、後から思い返してみて「なかなか良いんじゃない?」と思えたので、今年はこれでいく事にした(笑)。
『和』は「和を以て尊しとなす」の『和』。
自分の考えに固執しないで、肩の力を少し抜いてみようかな、、と思う。
本当に大切と思えることはそんなにたくさん無い筈で、その大切な事が何なのかをはっきり見定めたら、他の事は和やかにゆっくり大きく考えていけば良いのだと思う。
こう書くと簡単そうなんだけど、一番難しいのは、”何が本当に大切か”だ。
先日「The Great Debaters」という映画を見た。
デンゼル・ワシントン監督、主演で、1930年代、まだアメリカで人種差別の激しかった時代の実話に基づいた物語だ。
バス停のベンチにまで『白人専用』と普通に書かれているシーンは、差別があまりに日常的で身近で自然であったのだと思い知らされる。
テキサスの黒人だけの大学のディベート・チームが、大学対抗戦で次々と他の黒人大学を打ち破り、ついには白人大学、それも全米No.1ハーバード大学から招待を受け、黒人大学として歴史的な対戦をする。
「ディベートは激しいスポーツ、戦争だ。ただし武器は言葉だけ。」
デンゼル・ワシントン演じる、このディベート・チームを育てた教授メルビン・トルソンが言うのだが、日本人の私には今イチこのディベートというのは馴染みがない。
討論を競技の形で行い、審判もいてルールや戦法もちゃんとある。古代ギリシャにすでに原型があり、欧米では古くから著名大学で各種大会が行われていたそうだ。
この映画で一番感動するのは、ハーバード大学記念ホールに集まったたくさんの人たちの心が、学生論者の発する力強い言葉の力で、人種や世代やそれぞれの主義・考えを超えて一つになった時だ。みんなが、その言葉を真実だと認めた瞬間、競技の勝敗は決する。
これって、「和を以て尊しとなす」という事じゃないだろうか....、と思った。
和するとは、ただみんなで仲良く喧嘩せず、という事ではなく、真実の為に正義の為に何かに対して誠実である為にみなが一つになる、という事ではないか。一つになる為にそれぞれが知恵の及ぶ限り言葉で闘い、その先に『和』がある。
そう考えると、「和を以て尊しとなす」と聖徳太子が書いたのは、それぞれの信念を超えた本当に大切な真実の前に、全員で職を奉じなさい、という意味だったのかもしれない。
その真実を見つける為に、みんなで知恵をしぼりなさい、と。
とまぁ、映画を見て、そして新年を迎えるにあたってかなり勇ましい事を考えた訳だが、やっぱり、”何が本当に大切か”はそう簡単に分からない。
まずは、今年の目標『和』に向けて、みんなと仲良くして、たくさん本音で話し合って、いろんな意見や考えを聞いてみよう、と思う。
「田崎さんて怖そう.....。」って言われないように、優しくソフトに女らしく....。
「無理~!」って叫ぶソニド・ママの声が何処かから聞こえてきそうだ(笑)。
コメントをお書きください