2014年

6月

02日

新潟センター・高橋くん

新潟市の名所・信濃川に架かる6連アーチと側面の御影石が美しい”万代橋”を渡って少し歩くと、今は移転してしまったがつい3年くらい前まで、バスターミナルやダイエーの通りに面してヤマハ新潟センターの大きなビルがあった。

全国に展開する財団ヤマハ音楽振興会の新潟地区のセンターで、県の民間音楽教育の主軸のような存在だったと思う。とにかく大きなセンターだった。(現在は財団ではなく、ヤマハ株式会社所属。)

 

大学を卒業する2.3カ月前、ここにエレクトーン講師として就職する事が決まっていた。

国文学科にいて、教職課程もとってなきゃ文学者の素質もない、就職活動どころか資格は自動車免許さえ持っていない私を、近代文学の教授が心配して「ダイエーの口ならあるぞ。」とわざわざ電話をくれた。

ヤマハに決まったって報告するの忘れてた!!

本当に申し訳ない事をしました、、m(_ _)m

 

さて、ヤマハ新潟センターは私にとって夢のパラダイスだった。

楽器が山ほどある、ピアノ・エレクトーン・ドラムセット・パーカッション、ギターアンプやベースアンプ、シンセだってそこらじゅうに立てかけてあって、楽譜もレコードも資料室に行けば全てのジャンルを閲覧試聴できた。しかも全ての部屋が完全防音・練習し放題。

お盆と正月以外一年中、午前中から夜遅くまでとにかくヤマハに入り浸った。

同じフロアにギターや管楽器、いわゆるLM楽器売り場もあったので、夕方頃になればバンド少年・青年たちがたむろって来て、いつの間にやらエレクトーンよりバンドするのが面白くなった。

結果、東京に出る事になるのだが、その後しばらくの間、新潟センターに講座を持たせてもらって新潟と東京を行き来した。

 

その時に知り合ったのが、高橋徹くん。今や中堅実力派ドラマーとして日本のJazz界で有名人だ。

(※Jazzの大先輩にあたる高橋氏に『くん』付けは失礼かなと思って試しに高橋さんと呼んでみたら、気持ち悪いと本人から苦情が来たので、以来『くん』で呼んでいる。)

高橋くんは新潟大学の学生で、ヤマハ新潟センターでアルバイトをしていた。

彼が大学卒業後に上京して、会う度にJazzの名盤とかいろいろ教えてくれたのだが、Pops/Rock好きの私には今いちピンと来なかった。

「凄いライブがありますから!」と連れて行ってくれた新宿ピットイン・新春ライブ。

ウィントン・マルサリスとエルビン・ジョーンズのカルテットで、今だったら感激して泣いちゃうくらいのライブだったのだが、当時はあまりの凄さに「えぇ?これ即興なの?!信じらんない!!」衝撃をうけてただただパニクった。

これが最初のJazz接近遭遇&撃沈体験。

以後長い間、<Jazz=私レベルじゃ無理>の方程式が私の中に出来てしまった。

 

何故だかJazzピアノを弾くようになって今に至る訳だが、高橋くんとはここ数年、時々ライブで一緒に演奏する。

これは私にとって、かなり「やった~!」的な出来事だ。

その彼がつい先日、自身のトリオで新潟にやって来た。

山田穣さんと上村信さん。わぉ~、二人とも私にとって超スターな人たちだ。

Jazzを弾き初めた頃からライブやCDでたくさん聴いていた。

高橋くんに「もちろん絶対行くよ!」と言ったら、1曲飛び入りで弾いていいよと言われた。

マジですか.....(o_o).....何故か嬉しいより心臓がパクパクした。

 

ライブ当日、3人の演奏はもう最高でかっこ良かった!

飛び入りで2曲弾かせてもらったけど、特に1曲目は自分で笑っちゃうくらい力入り過ぎで撃沈....。

打ち上げで「ガチガチで全然駄目だった...!」って言い訳っぽく言ったら高橋くんが「知ってる~ ^o^ ^o^ ^o^ 」って。

やっぱりね、ばれてるよね、、(涙)。

でもこんな体験が出来るなんて、ホント生きてて良かった(笑)。

またたくさん練習して、今度はもっと良い演奏が出来るようになるぞ~って誓った。