2015年

7月

06日

相棒

TVドラマ『相棒』は父が大好きだったので、新潟の家にはほぼ全作品の保存録画がある。

現在13シーズンが衝撃的な結末で終わったところで、次の4代目の相棒が誰になるのかファンの間ではいろんな噂が飛び交っている。( 3代目成宮くん、かなり好きだったんだけど、、。)


男性二人がチームを組んで事件を解決するという設定は、19世紀末の探偵シャーロック・ホームズとワトソンが今でも圧倒的な人気だが、私の好きなベルギー人の探偵エルキュール・ポワロにもヘイスティングス大尉という愛すべき相棒がいる。

杉下右京チームについて言えば、右京さんは警視庁特命係( 二人しかいない.... )の上司なので、一応厳然とした上下関係が存在する。

彼の慇懃無礼な物言いと若い相棒のラフな敬語のせいで二人はほとんど同僚のようだが、警察組織の中で上司と部下の間には越えられない壁がある。

そこへ行くと、ホームズとワトソン、ポワロとヘイスティングス大尉は立場的にはまったく対等な友人である。お互いの細かいところまで殆ど秘密なく知り尽くしている本当の友人だ。

 

この3つのチームは相棒との関係について若干の違いはあるが、活躍を見守る私たちとって、時代を超えて大きな好感をもって応援したくなるという共通点がある。

男二人っていうのは何だかとっても良いのだ。

目が離せないというか、暖かく見守るっていうか....(笑)。

彼らには、対等の友人関係であってもお互いにある種の距離感があり、上司・部下の関係の中にも表には出さない秘かな友情がある。

 


私が特に面白いと思うのは、ホームズもポワロも友人である相棒に対して、時に非常に横柄である。

ホームズはワトソンに対していつも上から目線だし(ホームズの性格という面もあるが )、ポワロはもともと尊大な人物なのでヘイスティングス大尉はいつも彼に気を遣っている。

こうした上下関係ともいうべき不平等感があるにも関わらず、心情的に互いに深い友情をいだいている。

この関係性が私にはとっても男性的に思える。女性二人のチームではまず成立しえない。

 

私は女なので、ホームズみたいに頭の良い人は尊敬はするが「君、こんなのは基本だよ。」なんて頭ごなしに言われた日には「な〜によ、えっらそうに!」と思うに違いない。友達になろうなんてさらさら思わない。

私が気が強いからではなく(笑)、女同士の友情にとって同じ目線の高さというのはとても大事な要素で、友情が成り立つ前提条件でさえある。対等であろうとしてお互いに気を遣うという事すらある。

その点、男の人たちを見ていると、評価すべき力の潜在力によって自然に階層がつくられる。目線の高さなんて誰も気にしていないように見える。能力の高い人は多少えらそうであっても他は当然の事のように認めるのだ。

友情とその事とは別次元という事か?

 

男性は階層的な関係に適応し、女性は平等な関係の中で生きようとするのかもしれない。

女性二人のチームの場合、二人が対等であれば友情が生まれるかもしれないが、それはきっと距離感のないものになるだろうし、上下関係がある場合には確かな友情はほぼ生まれないと思う。

もちろん個人差はあるだろうけれど、、。

 

さて、TVドラマ『相棒』の4代目か5代目の相棒が女性になるかも、なんて噂がある。

男性と女性の相棒なら、『X-File』(1993-2002年/米TVドラマ)のモルダーとスカリーが秀逸だった。

FBI捜査官として、UFOオタクのモルダーと理論派現実主義の科学者スカリーが超常現象的事件に立ち向かう。

時にぶつかり合いながらも強い信頼感と職業意識で支え合う二人は、男女の間に友情は存在するかという問題に「Yes!」とはっきり答えを出してくれているようで、そういう面でも『X-File』は面白かった。

( UFO・超常現象系の話題は私としては絶対外せないしね!・笑)


シリーズ最後には、視聴者の熱狂的懇願に制作サイドが負けて二人は結ばれちゃうんだけど、この展開は本当に本当に残念だった、あのストイックな距離感がめちゃ良かったのに、、。

私って性格歪んでるのかなぁ....(ー_ー)....恋愛ものはどうも苦手だ。

 

『相棒』これからがまた楽しみだ^ ^14シーズンは秋の予定。

右京さんが女性の相棒と恋に落ちるなんて展開だけは、ほんと勘弁してほしいが、、。


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コメント: 6
  • #1

    caroline (日曜日, 12 7月 2015 15:54)

    みっちゃん、いつもとても面白い考察、楽しみにしてる(笑)
    男性同士のペア、確かに面白く魅力的に見えるね。
    刑事物のドラマなんかでも、よくある設定だよね。
    女性同士のペアも見てみたいけど、確かにあんまりピンと来ないわ。

  • #2

    michiko (月曜日, 13 7月 2015 19:23)

    キャロちゃん、いつもありがとう!
    キャロちゃんのコメント、いつもなかなか深いよね^ ^

    セッションに来る男性陣や仲間の男性ミュージシャンたち、先輩のミュージシャン方(福田氏も含め・笑)、観察してるとその人間関係は私たち女性ともの凄く違うと感じる。男って常に何かと戦ってるんじゃないかねぇ...、そしてその中で手を握れそうな相手(友達)を本能的に探しているような、、。
    女って基本みんな仲良しだもんね!平等である限りは、、。
    ホームズやポワロってほんと偉そうでいつも上から目線な奴なんだけど、相棒であるワトソンやヘイスティングス大尉をぜ〜ったいに裏切らないと思うんだよね。
    それって、一度手を握った相手は絶対に裏切らないっていう友情=信義みたいな、かっこいいなぁと思うんだ。
    まぁ男が裏切る時って、池井戸さんのドラマみたいなとこまで行きそうだけど、、。

  • #3

    Caroline (金曜日, 17 7月 2015 17:33)

    深くないよぉ( ̄▽ ̄)
    でも、モノの捉え方とか、自分でもちょっと変わってるとこあるかも?って思うから、あまりシンパシーを感じる人は多くないけど、みっちゃんには何かを感じる( ^ω^ )
    だから、これ読んでると面白いんだー。

  • #4

    michiko (金曜日, 17 7月 2015 17:43)

    わ、私なんかいつも”変わりモン”感(笑)満載な感覚で生きてるから、そう言ってくれる人がいるって本当に嬉しいよ〜^o^

  • #5

    ソコットランド ヤード (火曜日, 17 5月 2016 19:59)

    ポアロはヘイスティングへの敬意が無い。
    何様的態度はパンチ一発に値する。
    と思ふ。
    異国で亡命的に暮らす(暮らさせてもらっている)ポアロは
    ミス レモンの姿勢を学ぶべき。
    と思ふ。
    どじゃろうか?

  • #6

    michiko (水曜日, 18 5月 2016 09:35)

    スコットランド ヤードさま(ネーミングめちゃ良いですね ^o^)、書き込みありがとうございます!
    ポワロは本当にヤな奴ですよねぇ....(笑)。
    たぶんジャップ警部も、ポワロの偉そうなところに辟易していたはず。
    ミス レモンやジャップ警部はとても英国的で、日本人の感性ともよく似ていて、それを言うならアガサ・クリスティもポワロが嫌いで、ポワロ最後の事件『カーテン』はわりと早い時期に書いていたようですよね、早いとこポワロを始末してしまおうと(笑)。
    何様な人はどこの国でも敬遠されますよね (^ ^;;
    でもその英国人自体、帝国主義時代は一番偉そうだったわけで。
    そもそも、英国人とフランス人はこの時代、お互いをちょっと馬鹿にしていて、ポワロ・シリーズでもそういう場面がコミカルに描かれています。(ポワロはベルギー人ですが。)
    ポワロもホームズも物凄く奇人変人なわけですが(笑)、私はヘイスティング大尉とワトソンがとても興味深いです。
    この二人が、天才だけれど奇人変人な相手と穏やかな友情を育み、敬意を得ることは無いけれども確かな信頼を得ていく過程が面白いです。
    能力の差と人間の価値とは無関係である、という大前提があっての事だと思います。
    この事は、頭で分かっていても実生活でそう思う事はなかなか難しくて、私なんか本当に駄目で嫌になります。
    そういう意味で、ヘイスティング大尉やワトソンという人は私にとって学ぶ事が多いです。それは小説で読んだ時ではなく、ドラマで見た時にとても感じました。そしてとても男性的だと感じました。
    アガサ・クリスティは女性ですから、もしかしてコナン・ドイルのホームズとワトソンを参考にしたのかもしれないですね。テレビドラマの脚本家もきっと優秀だったのだと思います。