お上のなさる事に

先日の『虎ノ門ニュース』で、日本のエネルギー問題を特集していた。

今話題の”上海電力”だけじゃない、国家の危機のような問題がいくつもあって、ほんと大丈夫じゃないよね?と不安になった。

特に気になったのは、国を挙げて進めている再生エネルギー政策のせいで、日本の企業が負担する電気代が、世界から見てもとんでもない高さになっていること。

これは、他の国なら暴動が起きてもおかしくないレベル、、とコメンテーターの加藤康子さん(産業遺産情報センター長)が言っておられた。

だいぶ前に、YouTubeの某チャンネルで聞いたことを思い出した。

日本のサラリーマンが払っている税金・社会保険料などの義務的支出は、なんと収入の40%以上になっているのだとか、、。

こんなに異常に上がっているのに、なぜ誰も怒らないんだ!と発信者の方は憤っておられた。

 

そう、日本の国民は大人しい。

大抵の日本人は、抗議はしてもむやみに暴れたりしない。( 危ない○○主義とかヘンテコ○○思想に取り憑かれない限りは。 )

居酒屋で「ふざけんなぁ、こんな会社、辞めてやる〜!」と盛大にくだを巻いても、翌日はきっちり出社してちゃんと仕事をする。

まぁ諦めがいいというか、やり過ごす術(すべ)を知っているというか、、。

 

森鴎外の小説で『最後の一句』という短編がある。

実際の事件を基にしているのだが、その中で十六歳の少女いちは、無実の父親を処刑しようとするお上に対して、自分や弟妹たち四人が親の身代わりになると申し出る。

誰かの入れ知恵を疑う取調べ役がいちを拷問で脅そうとするが、少しも動じずに”最後の一句”を言うのだ。

 

「お上の事には間違はございますまいから」

 

wikipediaなどを読むと、この言葉はいちの反骨心とか反抗心を表していて、作者鷗外の心情とつながると解説している。

この頃の鴎外が、官僚批判の気持ちをためこんでいたのは事実だろう。役人気質や組織に対する不満は我慢の限界だったと思われる。

でも同時にこの言葉は、一般庶民が抱く正直な気持ちでもあったんじゃないかと私は思う。

社会の中に、お上のなさる事に間違いはないという無邪気な信頼が普通にあったのではないか。

だからこそ逆に、少女のちょっとした言葉に驚きたじろぎ、批判と邪推して反発や憎悪すら感じる、そういう矜持を失った役人たちを、鴎外は憎んだんじゃないだろうか。

 

日本社会では、普通の人はあまり政治に関心を持たない。

上に立つ人たちはちゃんとやってくれるだろう、と漠然と考えていて、よく言えば”国を任してきた”のだ。

私も、総理大臣なんて誰がなってもたいがい同じ、とずっと思っていた。

2009年までは、、。

 

悪夢の民主党時代がやってきて、あれあれ?と思う間もなく2011年東日本大震災が決定打となった。

政治が国を滅ぼすかも、、と日々ゾッとした。

あの時の経験を経て、日本の一般庶民は「お上は間違いをやらかすものだ」と考えを改めたのだ。

 

エネルギー政策や税金問題。

今までのように何となくやり過ごしていると、近いうちにとんでもない事になってしまうかもしれない。

日本が落ちぶれた国にならない為に、関心を持ってちゃんと見ていかないといけない。

政治が急速に信頼を失いつつある、、。

 

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コメント: 4
  • #1

    ぅぉ (水曜日, 22 6月 2022 21:16)

    おかみのなさることは、まちがいだらけww

    何が太陽光発電かとww  先日、雹でぼこぼこに壊れてましたやん。
    カラスによる投石で壊れたとか、表面カエルでびっしりなんてニュース
    も聞く。 大丈夫かいなww

    太陽光パネルの廃棄処理 ちゃんとルール決めてるんだろうか。

    原発も後先考えず未来のエネルギーとかやって、この、ていたらく。

    コロナ禍で飲食店などにいろいろ無理強い したのだから、
    電気足りないなら、国民に節電求める前に パチソコ屋を休業させろ
    野球はナイター中止にしろ。  どうせ出来ないだろ。

    とか思う今日この頃ww

  • #2

    michiko (木曜日, 23 6月 2022 10:45)

    ほんとにね、、。
    節電でポイントとか、中学校の生徒会かww
    一般人の方がよほど国のこと考えてる気がする、、。

  • #3

    ぅぉ (木曜日, 23 6月 2022 17:57)

    パチンコとナイター中止に加え、TVも停波ということで。www

    この動画後半参考
    https://www.youtube.com/watch?v=BKNxt1HzhBo

  • #4

    michuko (木曜日, 23 6月 2022 18:37)

    ケンタッキ〜 www
    いやぁ、TV、ほんと何とかしないと、、。

    私、若い頃に少し業界のお仕事していたので、TV局は出入りしてました。
    番組スタッフから手荒い扱いを受けた嫌な経験もあって、なんか偉そうな人たちだなぁ、とその時感じたのを思い出しました。
    まさに玉○氏。そろそろ引退なさったらどうかと、、。
    NHKも、もうそろそろ、、。