レコーディング -Part2-

昨年末に、人生初のピアノトリオのスタジオ・レコーディングをした。

 

考えてみると、スタジオ・レコーディングは今までにたくさんやっている。

ヤマハにいた頃はエレクトーンで、フリーになってからはシンセで、アレンジャーとしては自分のアレンジでピアノをちょろっと弾いたりとか、、。

有名アーティストのツアーメンバーのオーディションで、ソロピアノの録音をした事もあった。

( 今思えば、ピアノという楽器を完全に舐めてたなぁ、と心から反省する、、。)

 

今回、ピアノトリオで、それもJazzという形で録音するということになって、どう臨もうか悩んだ。

私がフリーになってからやったレコーディングでは、まずリズムパート( ドラム、ベース、ギター、ピアノ )を録って、それを聴きながらシンセや上物楽器( サックスとか )を録るというやり方がほとんどだった。

いくらでも修正できたし、逆に言えば小さなミスもたいてい許されなかった。

一方、Jazzの録音は一発撮りで、みんなが同時に演奏する。

アドリブ(即興)が基本だし、プレーヤーもそのつもりでレコーディングに臨む。

些細なミスよりも、演奏の勢いやその場で生まれた生の音を記録するのがJazzのレコーディングなのだ。

この事について、私はある時は楽観的になり、ある時は慎重になり、ある時は絶望的になってあぁだこうだと悩んだ。

早い話が、ミスなく自由なアドリブをまとめることが私にできるかという事だ。

 

レコーディング・メンバーの小池くん(E.B.)や坂本くん(Ds.)は、

「いやぁ、昔の大物ミュージシャンの録音だって、みんなかなりミスってますよ。」

「そうそう。気にしなくて大丈夫っす。」と、慰めてくれる。

彼らはたいそうレコーディングに慣れていて、本当に心強い。

でも、”人生初”の私は、リハーサルの段階で既に心臓がバクバクしていて、不安で心配で堪らなかった。

 

結局、レコーディング一ヶ月前になって、アドリブの入りや大まかな骨組み、残したいフレーズなんかを考えて、あとは流れに任せることにした。

そして、一曲だけ-『Dear P.M.』だけは、何も考えずに、その時のまっさらな心の音を弾こうと決めた。

 

***Part3に続く***

 

コメントをお書きください

コメント: 6
  • #1

    ぅぉ (火曜日, 17 1月 2023 23:17)

    すごっ 一発録り!

  • #2

    まっち (水曜日, 18 1月 2023 00:57)

    早く聴きたい。楽しみにしております。

  • #3

    michiko (水曜日, 18 1月 2023 09:31)

    ありがとうございます。
    いやぁ、いろいろと随所でやらかしてますがww、これが今の自分ということで納得できました。
    若者二人の果敢な演奏も楽しみにしていてください。

  • #4

    ぅぉ (水曜日, 18 1月 2023)

    やはり、一発録りだと、Pro Toolsとか使っても
    ちょちょっと、修正って訳には行かないものなんでしょうか?

    なにぶん、素人なもので

  • #5

    michiko (木曜日, 19 1月 2023 06:44)

    Pro Tools脱落者 wwなので、わかりません。
    素人さんの方が詳しい!

  • #6

    ぅぉ (木曜日, 19 1月 2023 10:09)

    私 ソフトの名前を知ってるだけなので。