前世占い

20代の頃、職場で”前世占い”というのがちょっと話題になった。

「すっごい当たる占い師さんがいる!」

「友だちが何人も行って、ほんと驚いたって。」

 

ちゃんと考えれば、前世のこと誰が証言するの?当たるって言われてもねぇ、、ってなるんだけど、そこは若者の無邪気なノリで、「行こう行こう!^o^ 」と盛り上がった。

 

場所は確か千葉の奥の方だったか、料金は若者にしては「えっ?」と驚くほど高額だったと思う。

結局、一番のり気だった女性に引きずられようにして、彼女と私はその占い師さんの自宅に出かけた。

 

その人は、私たちと同年輩か少し上ぐらいの若い小柄な普通の女の人で、まるで雑談のようにポツポツ言うだけで期待したようなびっくり発言もなく、私たちは少し拍子抜けして時間を持て余してしまった

占いの内容はほとんど忘れてしまったが、私の前世は、イタリアかどこかヨーロッパのオペラ歌手だったか、”へぇ、歌はめっちゃ下手だけどなぁ…。”と思ったのを覚えている。

最後に、占い師さんがこう言った。

「あなた、雑誌に写真が出ます。このくらいのカチッとした厚さのある雑誌。きちんと記事が出ます。」

 


この大昔の出来事を、つい先日、ふっと思い出した。

 

5月末に私の初CDが発売されたのだが、それに付随して『Jazz Japan』というメジャーな雑誌に私の記事が掲載された。

その雑誌がまさに、占い師さんが「このくらいの、、。」と手で示したようなものだったと気付いた。

たまたまかもしれないが、あの時の彼女の言葉-記憶の奥底深くに埋もれ、一度も掘り返されることのなかった彼女の言葉が、いきなり何の前触れもなく、ぽっと頭に浮かんだ。

疑わしそうな顔の私の前で、はっきりと言い切った彼女のその時の様子まで目に浮かんだ。

 

不思議な事ってあるなぁ。

時間と空間を超えたビジョンが見える人、本当にいるのかもしれない。

 

そういえば、亡くなった母が、

「あたしね、きっとなんかの力があるんだと思う。未来の事とかわかる時もある。」とちょっと得意そうに言ったことがある。

母が子供の頃、おばあちゃんが失くした数珠を広大な砂浜で迷うことなく見つけた話なんかを自慢げにした後、私をじっと見て、

「おまえ、ずっと独りだわ。」と母親らしからぬ迷予言をしたのだが、今になってみればそれは大的中したわけだ(笑)。

これも20代の頃の話。

 

真面目に考えてみると、この二つの出来事は、私の未来が20代で既に決まっていたということなんだろうか。

それとも、占い師さんや母が未来にワープする力があったんだろうか。

過去と現在と未来、、。

もしかして、これが『インターステラ』の高次元世界か、、。

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コメント: 23
  • #1

    まっち (土曜日, 08 7月 2023 22:50)

    アカシックレコードかな?

  • #2

    michiko (日曜日, 09 7月 2023 05:17)

    アカシックレコードというとスピリチュアルな感じ。
    多次元世界というとちょっと科学的な感じ。
    どっちも想像するしかできないけど、めちゃくちゃ大雑把に言って同じような概念なんじゃないでしょうか?
    『インターステラ』の最後の方に、よくわかんない立方体の嵐みたいな謎の空間が出てきますが、理論物理学的には時間と空間を自在に移動できるって事なんかなぁと思って観てました。

  • #3

    まっち (日曜日, 09 7月 2023 11:00)

    見よう見ようと思いつつ、未だ見てないのですが、ノーベル賞受賞の理論物理学が監修した凄い映画のようですね。

    五次元人が創造した四次元超立方体の「テサラクト」。
    ここで、私は唯識思想の第六識「意識」の更に深層にある第七識「末那識」、第八識「阿頼耶識」を連想してしまいます。
    アメリカでは、多くの文化人、知識人が瞑想等の東洋思想に非常に関心を持っていると聞きます。
    取り敢えずは、早く映画を見なくてはなりません。

    とろで、鷗外も唯識論にはどっぷりハマったようですね。

  • #4

    michiko (日曜日, 09 7月 2023 13:28)

    お!小倉時代の鴎外ですね。
    唯識思想ってそういうものだったんですか、、。
    鴎外は、哲学や美学や思想などあまりに知識が広大で、著書の中のそういう部分は全部吹っ飛ばしてましたが(笑)、まっちさんのコメントのおかげで、また一つ、鴎外を知ることができました。
    鴎外が、理論物理学にハマったらどうなってたかなぁ、、?

  • #5

    まっち (日曜日, 09 7月 2023 21:35)

    色即是空、目で見えるもの全て実体が無い、今流に云えばヴァーチャルか。
    こんな事、理性で考えて理解出来るものでは無い。瞑想等の修行で悟りを開いた超人のみが解ること。
    これを理性で説明してしまおうと云う仏教哲学の最終到達点が唯識のようです。
    鷗外に理解できても、私に理解できる訳が無い。

    同じく理論物理学しかりです。

    結局我々凡人としては、「めちゃくちゃ大雑把に言って同じような概念」と受け止めるしかないでしょうね。

  • #6

    michiko (月曜日, 10 7月 2023 06:36)

    確かに。
    ”空”は、『100分de名著』で解説してたなぁ。ちんぷんかんぷんだった、、。

  • #7

    ぅぉ (月曜日, 10 7月 2023 09:46)

    難しすぎ。

    インターステラは見たのだけれど。

  • #8

    michiko (月曜日, 10 7月 2023 11:53)

    創元SF・推理文庫で育った身とすると、『インターステラ』はドンピシャ!な感じ�
    あの映画は、他の物理系解説サイトを同時に見ないとさっぱり分かんない、、。

  • #9

    ぅぉ (月曜日, 10 7月 2023 15:54)

    そんな硬派なSF読んで育ってないので。ww orz

  • #10

    michiko (月曜日, 10 7月 2023 16:35)

    いやいや、おばかなSFの方がめっちゃ多いんだけど ww

  • #11

    ぅぉ (月曜日, 10 7月 2023 18:59)

    わたくし、宇宙の戦士 すら、途中で挫けたくちです。

  • #12

    まっち (月曜日, 10 7月 2023 23:13)

    難しそうな言葉をカッコつけて並べ立てただけで、実は内容については同じくチンプンカンプンであります。お騒がせしてスイマセンでした。

  • #13

    ぅぉ (火曜日, 11 7月 2023 21:06)

    いえいえ

    世の中のちゃんとしてる方は
    いっぱい本読んでるんだなーって

    つくづ思う今日この頃

  • #14

    まっち (水曜日, 12 7月 2023 00:02)

    いやー、付け焼き刃の知識で、むしろ本は読まない人間なんです。
    よって、SFも殆ど読んでいないのです。

    難しい話は一旦置いておいて、世間話レベルの占い、予言についてですが。
    私には、舌先三寸のこれ程気楽な商売は無いだろうと思えてしまいます。

    100回に1つでも当たれば大先生。しかも、99のハズレについては無責任でも特に問題無し。
    ハズレたからと云って、占い料を返した話など聞いた事がありません。
    一昔前のノストラダムスの大予言でも、直前まで色々な大先生達が著作やテレビ等で人々の好奇心を煽り荒稼ぎをしました。何も起こりませんでしたが、それっきりでしょう。

    と云う訳で、特に大先生でもないお母上様の迷予言は聞き流して良いでしょう。
    この先の人生に何が起こっても不思議はありません。突然、大恋愛に落ちる可能性も五部と五部です。
    身近でも、絶対に結婚しないと宣言していた人が知らないうちに結婚していたと云う事はよく有る事です。

  • #15

    michiko (水曜日, 12 7月 2023 16:53)

    人は信じたいものを信じるということですね ^ ^

  • #16

    まっち (水曜日, 12 7月 2023 18:29)

    そういう事です。

    そしてそこから、
    それを信じる自分、自我とは何なんだ。その自我は何故それを信じるのか?
    と考え始めると、再びスピリチュアル方向に入ってしまいます。

  • #17

    ぅぉ (金曜日, 14 7月 2023 08:12)

    前世について思うこと

    まれに記憶がある人が居ると聞きますが、基本誰も
    記憶が無い。 なので、輪廻転生的な事象があったとしても
    それは、タヒに対する恐怖が緩和するわけではないなーと。

    仮に記憶やら自我が来世に持ち越せたとして
    無事人間に生まれ変わればよいものの、虫とかだったら
    それはそれで恐怖だろうなーと。

    そして、現世において通常は古い記憶は消えていく
    歳を重ねる毎にいろいろぼんやりしてくる。
    であるなら、記憶が持ち越せないのは妥当なのかなー。
    前世、来世 意味ないのでは?

    で、人がボケるのはタヒに対する恐怖から逃れるための
    機能なのではないかとか思い出す始末。ww

  • #18

    michiko (金曜日, 14 7月 2023 10:15)

    本当に、死後の世界に関する疑問や興味は尽きません。
    科学ではまだまだ解明できないから、各人いろいろ信じることができる、、。

  • #19

    まっち (金曜日, 14 7月 2023 11:49)

    無神論者は、無神であることを信じている。結局、みな同じ。

  • #20

    ぅぉ (土曜日, 15 7月 2023 14:07)

    私は無神論者を自称しながら
    神社にいって手を合わす事もあるし
    お寺にいってお墓参りに行くことも
    ありますし、必要に応じ葬儀にも参列し
    ごしょうこうもします。 ぶれぶれやね、自分ww

  • #21

    まっち (土曜日, 15 7月 2023 14:42)

    私を含め多くの日本人が同じようです。
    クリスマスの後、間も無く除夜の鐘を聞いて初詣で。ぶれぶれです。
    多神論と云うより、ただのお祭り騒ぎとなってしまっている。
    これもある意味では、無神論なのかも知れません。

  • #22

    ぅぉ (日曜日, 16 7月 2023 00:54)

    昨今では、ケルト人?のお祭りも取り入れ
    かぼちゃを飾ってみたりwww

  • #23

    michiko (日曜日, 16 7月 2023 08:51)

    日本人は、神さまは”信じる”というより”敬う”んだと思います。