インターネットが唯一大事な情報源だと感じたのは、東日本大震災の時だ。
福島第一原子力発電所が、巨大津波によって原子炉冷却用の電源を完全喪失。
メルトダウン、水素爆発、放射能汚染という恐ろしい危機が迫っていた。
日本がいったいどうなってしまうんだろうという恐怖で、一日中、PCにかじり付いていた。
地上波TVのニュースや政府の会見を見ても、「直ちに健康に影響はない」とか同じことの繰り返しで、何が起きているのかさっぱり分からない。
日本の大手メディアが知らせない科学的事実を、ドイツやアメリカの調査チームが独自に報道していることをネットで知って、「どうなってんの、これ?」と思った。
日本国民が知るべき大切な情報なんじゃないの?
一方、ネットが伝えるニュースは真偽不明や絶望的なものも多かったが、少なくとも日本政府が迷走していること、海外が事故をどう見ているのか、よく分かった。
自衛隊の隊員たちの献身的な活動、そして今まで一部の国民からどれだけ心無い仕打ちを受けてきたかも、ネットで初めて知る事実だった。
その後何年か経って、『報道しない自由』というのが社会の一般常識(笑)になった。
大手メディアは意図的に事実を選んで、あるいは自社の主張に沿うように歪めて報道する--メディアとはそういうものなのだということを、普通の人たちも気付くようになったのだ。
TVや新聞しか見ない人たちと、ネット民たちが見ている社会は、たぶん相当違うんだと思う。
そんな歪な現象は日本だけだと思っていたら、民主主義大国のアメリカはもっと酷いことになっていた。
2020年の米大統領選挙の時、私はこのブログで我ながら呆れるほど大騒ぎしたが、あの時から今に至るまで、CNNなど米ニュースメディアの酷い偏向ぶりは、アメリカ国民にとって既知の事実のようだ。
日本が深刻なのは、TVや新聞が公平で正しいと信じる国民が過半数なことで、NHKが偏向しているなんて言おうものなら、たぶん頭のおかしい変な人と思われるんだろう。
インターネットにはさまざまな情報が乱れ飛んでいる。
どの情報を選び取るのか、検証する手法を持たない人にとっては嘘だらけの恐ろしい場所に見えるだろう。
そこにたむろするネット民も、陰謀論を吹聴する良からぬ人々と思われているかもしれない。
でも、今までアンタッチャブルな権威と見られてきた組織が次々と闇を暴かれ、メディアが『報道しない自由』の行使で社会から隠してきた不都合な真実をたくさんの人たちが知るようになったのは、まさに”ネット民たち”の力だと誇らしく思うのだ。
情報の海の中で日々アップアップしているが、”本当のこと”を見分ける術(すべ)を、これからもっともっと学ばないといけないなぁと思う。
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